Feb 5, 2017

八ヶ岳の雪崩ポイントとラッセル技術

■ レスト日

今日は完全レスト日です♪

朝からトレーニングで裏山へ行き、洗濯物を干し、買い物に出かけて、アップルパイを焼き、自宅で味噌ラーメンのランチ。家の片づけ物をしながら、のんびり過ごしています。

BGMは、コロラドバプリックラジオ。ネットで海外のラジオが気軽に聞けるようになり、重宝している。いつかコロラドに住みたいな~。

■ ラッセルのこと

山から下りると、あれやこれやと山行を振り返る・・・

三ルンゼは、ラッセルが予想以上だった…で、大滝までたどり着けず(汗)

≪青ちゃんが教えてくれたラッセル技術≫
・ラッセル技術が必要な山=雪崩知識が必要な山 セットで考える
・雪崩と省エネのルートファインディング
・100mの雪壁でも、上下のダブルのトレースで切ってしまえば落ちる
・雪崩の原因は、登山者が作った。
・トラバースは危険
・アックス2本重ねよりストック2本重ねが浮力あり
・雪に乗るには?ラッセルは乗る事に尽きる。
・圧力をかけると凝結作用が働き、一瞬融解し固まるので身の回りの雪を集め固める。
・雪質にもよるが通常踏み踏み3回で乗れる。
・腰までのラッセルの場合は膝固め、その10㎝上にシューズを重力方向に欠けるように!
・下降時、急斜面、軟雪歩行術、後ろ足を曲げる

■ 降雪量のこと

考えてみると、1月はまとまった降雪があった時期があった。猪熊さんが教えてくれていたのに…

――――――猪熊予報士による一月の天候推移のコメントーーーーーーーー
完全な紅ヤツ(2月2日) 
この3日間、春の陽気.1月8日以来22日ぶりに積雪ゼロ(1月30日) 
今季最低の冷え込み。-14℃。蓼科ブルーの青空と紅ヤツ(1月25日) 
4日ぶりに真冬日から解放されました。(1月17日) 
晴れたり雪が降ったりと、目まぐるしく天気が変わりました。(1月16日) 
夕方にはマイナス10℃を下回る寒さ.満天の星空(1月15日) 
雨ばかりでしたが、ようやく雪(1月8日) 
満天の星空(12月30日) 
11月24日以来、1カ月ぶりの真冬日。うっすら雪化粧(12月28日)
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ネットに上がっていた最後の記録は、1月7日のものだったので、8日に降雪があって以後、誰も歩いていなかったのかもしれない。三ルンゼ最後はトレースがなかった。

三ルンゼの雪は、ふかふか&サラサラで新雪みたいでした…前日、気温が上がって、標高2000mまでは雨って言っていたけど、もなか雪になっていたのは、途中まで、でした。

たしかに下の方は、八ヶ岳の雪なのに、雪団子がくっついて、湿雪となっており、珍しい~という感じ。

八ヶ岳では、40cmの降雪は雪崩れの危険あり、です。去年阿弥陀南稜で雪崩事故で人が亡くなっています。

■ 雪崩の復習も必要そう…

一般に冬道は尾根なので、尾根を歩いている限り、雪崩学は要らないかもしれないナーと思ったりした雪崩講習会の受講経験…いわゆるバックカントリースキーヤーにとっては、シビアだけどなーという感想でした。

ところが、「山ヤが歩くのは尾根なんだよなー」とは言えないのが、アイスクライミング。

アイスのルートって基本沢筋で、冬の沢登り=雪崩の通り道…

実際、三ルンゼでも、疎林になっており、雪崩の跡である、なぎ倒され、斜めに生えることになってしまった木が生えている場所がありました。傾斜35度です(^^;)

・・・ということで、やっぱり雪崩学も必要そうだと言うことで、本を借りています。

■ 代表的な雪崩遭難

2000年の大日岳の雪崩遭難の話は大変有名ですが…

八ヶ岳でも、日の岳ルンゼの雪崩遭難事例が載っていました。

八ヶ岳では、〇〇ルンゼ、では雪崩に警戒が必要そうです。

入山直前に大雪
・雪が多くて雪崩の危険が高いから気を付けるように、と言われたが気に留めなかった
・八ヶ岳のルンゼ登攀地形による雪崩の危険度の違いを、雪の藪尾根歩きからは想像ができなかった
・わかんを持って行けば何とかなる、という軽い気持ち
・南岸低気圧に無頓着
膝から腰くらいのラッセル
・途中ドーンという雪崩音を聞いた
・日ノ岳稜末端は岩が露出していた
・地形が見えないため警戒心を抱かなかった
・Aは腰まで埋まるラッセル
・B、Cはうっすらと雪がついているだけの岩場登り
・突然の表層雪崩
・それに続く怒涛のような雪崩
・深さ1mデブリに頭を下にして埋まる
・100m流されて埋没 ビーコンで救出


■ 考察

実際、私たちが三ルンゼにいたとき、膝から、深いところで腰くらいのラッセルでした。

しかも、ちゃんと?雪崩れ地形もあったので、雪崩の危険と無関係と言う訳ではない。

大体、稜線で岩が露出しているようなときに、雪崩の危険を感じるのは、なかなか難しいです…。だって上をみたら、雪少な~って感じに見えるので。

この本に載っている雪崩遭難と私たちの三ルンゼの差といえば、直前に大雪が降ったのではない、ってくらいです。

この人たちは、地物が出ている藪尾根での雪上歩行の経験はあったようですが、それでは地物がない、つまり雪を支えるものがない岩稜の上に載っているだけの雪の崩れやすさは分からないかもしれません。樹林帯の中では木が支えになってくれるので。

■ 南岸低気圧

一般登山でも、八ヶ岳に登る場合、気を付けるべきなのは、南岸低気圧、です。八ヶ岳ではなくても、太平洋側の山ならどこでも、南岸低気圧が冬山登山の一番の天候の目玉です。

私も冬山は、太平洋気候の場所しか自信がありません。

谷川や北ア北部は…一度荒れると1週間の好天周期なので、次の高気圧まで1週間缶詰で、そんなビバークには耐えれそうにありません。ので、北アなどの山は私には無理だなぁと思います。

ステップアップするなら、北アや谷川は、後回しで南アか中アですね。

■ 八ヶ岳の雪崩ポイント 

雪崩が過去に発生したポイントが一覧に出ていました。北から…

霧ヶ峰 鷲ヶ峰
    車山 男女岩上方

双子山 大河原峠付近

東天狗頂上直下みどり池側
     東壁頂上直下

横岳大同心ルンゼ
横岳日ノ岳ルンゼ
横岳石尊稜取付

赤岳 中山乗越
   地蔵尾根 
   石室付近佐久側
   文三郎尾根上部
   南沢大滝
   
阿弥陀 正面ルンゼ
    中岳沢
    中岳のコル
    中岳と阿弥陀岳の中間稜線
    南稜

赤岳 県界尾根
   赤岳沢
   
権現 地獄谷大滝
   地獄谷権現沢
   ギボシ直下
   
赤字はすでに行ったことのある場所。まぁ、他人事ではないってことですね。

地獄谷は、赤岳沢しか上がっていませんが、もっとありそうなのに不思議です。横岳西面が多いのはそれだけ入山者が多いから、という理由のような気がします。
    





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