リードクライミングへ進むためのチェックリスト

■アイスクライミングリードスキルの自己評価

1)チャレンジするグレードに即した、ムーブの安定 
2)ルートグレードの理解と力量に見合ったルート選定
3)氷の見極め (氷コンディションとリスクマネジメントとプロテクション)
4)氷を落とさない登り
5)安定したアックス
6)リード用の登攀ラインの読み
7)スクリュー打ち(レスト体制)
8)アックステンション
9)6級が登れること(突破力) 
10)パワー (前腕の引きつけ力、体力のこと)
11)ビレイへの信頼
12)高さへの慣れ
13)ヤル気

■ グレードに即したムーブの安定とは?

例えば、3級アイスをリードするには、敗退の技術(守りの技術)を確実にするだけで、ほぼ大抵の人が登れます。なぜなら、アイス4級は、トップロープなら大抵の人が登れる、とされているグレードだからです。つまり、三級をリードするには、訓練された、特殊な登攀能力は要らないからです。

しかし、4級のリードは違います。アイスでは4級は初心者であっても大抵の人が登れるグレードとされていますが、4級のリードは中級者への一つの大きな登竜門となっています。4級を余裕を持ってリードするためには、トップロープで、5級アイスが99%落ちないようになっている必要があります。

3級が終わってすぐに4級のリードにチャレンジするのは、1ステップが大きいかもしれません。つまり、4級がリードできるようになるためには、ムーブの安定が必要になります。

パワーを使わずに登れるか、もしくは、その長さの氷瀑を登るのに十分なパワーがあるか?のどちらかが必要です。

ムーブが洗練されていないとパワーを浪費します。ムーブが身についていなくても、パワーがあれば登れます。どちらを取るかは作戦次第です。

後者を取った場合、ムーブの安定は積み残し課題となり遅れます。前者を取るとパワーの習得が後回しになります。登山はこのようにトレードオフの関係にあることが多いです。

さらに5級のリードへ進むには、6級のアイス(かぶっている)で、99%落ちないクライミングができる必要があります。

当然ですが、単なるトップロープではなく、スクリューを入れつつ登るというリード負荷をかけた、擬似リードで落ちない、という必要があります。

アイスのリードで落ちる前に、これらの条件を自分が満たしているか?一度考えてみましょう。

アイスでの墜落は、クライマー生命の停止となるような重大事故(死亡事故)とつながることが多いからです。


No comments:

Post a Comment