■ 新しい知見
今日は岩根にドライツーリングに出かけた。新しい知見が得られて、ビックリした。
最近・・・というか、去年くらいから、うっすら感じていたことでもあるが・・・
”アイスクライミングは、もしかするとムーブ的には簡単かもしれない”
ということ… 飽きが来てしまう…もちろん、絶対に落ちない登りが、100%出来ているわけではないが、何度も同じ氷柱をトップロープであるが登っていると、飽きてしまう。落ちていないからだ。
つまり、アイスクライミングの核心…醍醐味とも言える…は、登攀にはなく、もしかしたら、氷と言う脆く、壊れやすい、物体を登るという点にあるのかもしれない。
つまり、プア・プロテクションと言うこと。プロテクションがプアなら、プロテクションの設置をしない限り、そのクライミングでの醍醐味を味わったことにならないのかもしれない。
■ ドライツーリング
今日はステップを一段上がった感があった。
岩根のアイスのラインは、みんなが登っており、アックスの段々を付けているため、どのラインも易しい。ので、アイスでは飽きてしまう。
だから岩根は料金の件もあるが、行かなくなっていた。去年、私のような人は来ちゃいけない、ともガイド氏に言われたことがある。楽勝なので、それもそうだなぁと思っていた。
しかし、今日分かったことは、岩根の価値は、ドライツーリングだ、ということ。
今日は、前の回にやらなかったドライの壁を触り、アイスがクライミングそのものとしては、易しい範疇に入るのだ、ということを理解した。新しい知見だ。
アイスは、手自由、足自由の課題みたいなものなので、私のように小さい人にはリーチが関係なくて楽しい。ホールドもアックスで氷をたたいて作れるし、フットホールドも同じ。好きな所に立てる。
一方ドライは、制限があるため、それなりに難しくなる。フリーの要素がより強い。ムーブも足を大きく上げることになる。ドライではリーチを出すには足をあげる。
アイスクライミングでは、不必要に足を大きく上げてバランスを崩す必要はない。
■ ドライをやってわかったこと
ドライをやって、アイスがカンタンだと言うことが分かり、少しほっとしたような、なんだか、納得したような?
私はフリーでそう登れるほうでないからだ。なのに、アイスでは、ムーブがきれいで、安定感がある、と言われる。だからリードしなさいと。
しかし、一方では不安感を払しょくできない。登れると言う確信が湧きおこらない。
なぜか?
リードに必要なのは、安定したムーブだけではなく、
スクリューを打って、壁に滞在する持久力
なのである。アイスは基本的に持久力の戦いだ。
今日は岩根の壁で、登攀にどれくらいの時間がかかるか調べた。
3分20秒、3分40秒。私は登攀は他の人より早いようなので、余裕をみて5分としよう。
スクリュー1本に1分かかるとして、岩根程度の高さをリードしようと思ったら、3本~4は、最低で必要なので4分。
5分+4分で、9分。 ゆとりを見て、10分として、岩根程度の傾斜であれば、腕も耐えられるだろう。仮に10mとする。
単純計算で20mなら、その倍で20分。50mなら50分。
どれだけの時間、パンプせずに持ちこたえられるかどうか?は、本人しか分からない。
本人だって、腕力がオールアウトした経験がなければ、どこまで自分がやれるのかは、ワカラナイだろう。
こうしたことを安全にシミュレーションできるのは、擬似リードを繰り返すことだろう。
■ アイスの醍醐味
アイスの醍醐味は、前述のとおり、プアプロテクション。
まとめると
・プアプロテクションの氷の弱点を突き、強固なプロテクションを入れることができる
・持久力 (大きさ)
が、アイスクライミングの要諦ということになる。
私は、プアなプロテクションを回避して、氷の弱点を突く、という目がまだ出来ていない。
50mを登る持久力もまだだと思う。
プロテクションが悪ければ、氷に入りづらく、設置負担は倍増する。ので、氷質の見極めも大事だ。
温かい日は、プロテクションが効かないが、登りやすい。
寒い日は、プロテクションは良く効くが、登りにくい。
温かい日の翌日はシャンデリアが発達し、脆く、プロテクションが取りづらい。寒い日が続けば、氷はコチンコチンで、難しい。
そういうことを肌で感じながら、登らなければ、いつまでたってもリードへ移行するのに、自分が、必要な要素を充分に習得できているのか?判断がつかないだろう。
だから、私に必要なのは、擬似リードだ。
■ 初心者
安定したムーブを身に着ける段階にいるということは、つまり初心者、ということだ。
今、初心者を脱した段階だと分かった。
同時に、リードするには、スクリュー等の設置に関しては、初心者だと言うことも分かった。
今までもリード可能な場所はリードしていて、スクリューも設置経験があり、ルートでも初リードをしているが、それらの経験は、”体験レベル”であって、初級レベルでさえない。
今日は次のステップに上がるには、どうすればいいのか?が分かった、有意義なクライミングデーだった。
人が何かを理解する、というのは、不思議なものなんだなぁと。思いもよらない関連で、理解が起こるものなのだ。
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