クライミングはアイスでなくても、色々な到達段階があり、大体、早く始めた者は、遅く始めた者の先を行っている。
クライミングが、心・技・体・知・経のバランスであることを考えると、登攀の上手下手だけで到達レベルを判断しがちだが、それをしてしまうと、守りの技術の不足で思わぬアクシデントに見舞われることとなる可能性が濃厚だ。登攀の上手下手だけで判断してはいけない。
誰でも、このステップをたどれば、怪我なく、安全に上級クライマーへステップアップできるのではないか?という試案を考えてみた。
なぜなら、現代は指導者不足であり、経験豊かな指導者の目で、適切な監督を受けて、ルートに出たり、登攀グレードを上げていくことは困難だからだ。しかし、指導者の有無にかかわらず、多かれ少なかれ、主体性を持って成長して行かなくてはならない。
現代は、アクセルはあるがブレーキがない時代であり、ひところ前は、山岳会の先輩が、「〇〇君はもう〇〇にチャレンジできるのではないかな?」とか「〇〇君には〇〇はまだ早い」などと、アドバイスが得れたものであるが、そのような事が期待できない現代では、誰もが、自らのスキルを自らに問いつつ、成長して行くしかない。
強気の判断をしていると、一度の判断ミスが死につながることがあるが、弱気の判断では成長が遅くなるだけで、死の危険に及ぶことはないだろう。
レベル0)すべてのギアがレンタル
レベル1)ギアを購入し(アックス・アイゼン)メンテ方法を知る
レベル2)基礎クライミング技術のうち、正対登りを習得中
レベル3)基礎クライミング技術のうち、カウンターバランスを習得中
レベル4)トップロープでのビレイがどのような危険があるか習得中
レベル5)リードのビレイがどのような危険があるか習得中
レベル6)アイスの基礎技術のうち、防御の技術の基本であるアンカー構築、ビレイステーション構築、を習得中
卒業の目安
★初級レベル
レベル0)アイススクリューを最低限購入済み(例:醤油樽の滝を目標とした場合、リードできる数)
レベル1)短い3級をピンクポイントできる (角木場上流など)
レベル2)擬似リードで、3級20mをリードできる
レベル3)信頼できるビレイヤーの元で、マスタースタイルで、3級20m程度をリードできる
レベル4)冬山行動の基礎技術と知識を持っている (アプローチがこなせる)
レベル5)冬山行動ができる基礎的体力がある (ギアが入ったザックを担いで経済速度で歩ける)
★初中級レベル
レベル0)アックステンションをマスターしている
レベル1)Ⅳ級のクライミングが安定している
レベル2)アックスがバチ効き
レベル3)クランポンがバチ効き
レベル4)安定したレスト体制が作れる
レベル5)落ちそうなどと、予想ができ、予想に基づいて、対策が取れる(自分の限界を知っている)
レベル6)Ⅳ級のピンクポイントができる
レベル7)Ⅳ級の擬似リードができる
レベル8)Ⅳ級のマスタースタイルでのリードができる
卒業の目安
レベル0)初級ルートを数多くこなし、氷を見る識別眼が育っている
レベル1)シーズンを通じて、若い氷、良い氷、古い氷、腐った氷の識別眼がある
レベル2)状態の良い6級の氷柱が登れる (突破力)
レベル3)落ちるかもしれない相手に対して保険となるだけのシビアなビレイが可能
レベル4)35mの傾斜の強い氷を登れるだけのパワーが備わっている
レベル5)大滝に必要なだけのスクリュー数を持っている
レベル6)擬似リードで登ることができる
レベル7)マスタースタイルで登ることができる
★上級レベル
レベル0)シビアな場合でも、リスクマネジメントが可能
レベル1)悪い氷は登らない判断が可能
レベル2)氷を落とさない登りが可能
レベル3)悪いアイスでは、特殊なプロテクションの設置が可能
レベル4)自らのパワーに応じて、距離を伸ばしていくことが可能
レベル5)落ちるかもしれない登攀をしている相手に対し、ギリギリへのトライに対し、保険となれるシビアなビレイが可能
レベル6)相手に対し、保険となるレベルのセルフレスキューの提供が可能
レベル7)互いにアクセルとブレーキとなることが可能
レベル0) 完全初心者を入門アイスクライミングに連れて行くことができる
レベル1)自分の固定パートナーではない相手の場合、落ちないクライミングで対応できる
レベル2)自分の行きたい海外クライミングに、単独で行っても、現地でパートナー調達で登ることができる
レベル3)海外のクライミングに自分がリーダーとして他者を連れて行くことができる
レベル4)自分自身が海外クライミングで記録を作れる
レベル5)相手のレベルに合わせたアイスクライミングの指導ができる
レベル6)相手に足りない要素を発見できる
レベル7)指導書の著者になれる
レベル8)世界的に有名
レベル9)記録を保持している または賞を受章している
現代は、アクセルはあるがブレーキがない時代であり、ひところ前は、山岳会の先輩が、「〇〇君はもう〇〇にチャレンジできるのではないかな?」とか「〇〇君には〇〇はまだ早い」などと、アドバイスが得れたものであるが、そのような事が期待できない現代では、誰もが、自らのスキルを自らに問いつつ、成長して行くしかない。
強気の判断をしていると、一度の判断ミスが死につながることがあるが、弱気の判断では成長が遅くなるだけで、死の危険に及ぶことはないだろう。
★入門レベル
目標:アイスクライミングの基礎固め
レベル0)すべてのギアがレンタル
レベル1)ギアを購入し(アックス・アイゼン)メンテ方法を知る
レベル2)基礎クライミング技術のうち、正対登りを習得中
レベル3)基礎クライミング技術のうち、カウンターバランスを習得中
レベル4)トップロープでのビレイがどのような危険があるか習得中
レベル5)リードのビレイがどのような危険があるか習得中
レベル6)アイスの基礎技術のうち、防御の技術の基本であるアンカー構築、ビレイステーション構築、を習得中
レベル7)基本的なロープの扱いを習得中 (振り分け、コイル、末端処理)
レベル8)基本的なアイスクライミングでのウエアリングができている
レベル9)基本的なリスク(楽氷・凍傷・濡れ)などのリスクに気が付いている
レベル10)アイスクライミングのグレーディングを理解している
レベル10)アイスクライミングのグレーディングを理解している
卒業の目安
・トップロープが歩いて張れる場所なら、同レベルの相手と自立したクライミングが可能
・アイス専用のドライコーティングロープ(シングル)を購入している
・南沢小滝クラスの氷に自分の仲間だけで行く能力がある
・支点構築に必要なギアを購入済みである
※ ヘルメットハーネス、確保器など、基本的な岩装備は習得すみで、基本的な岩技術は知っている前提
★初級レベル
目標:3級のリード
レベル0)アイススクリューを最低限購入済み(例:醤油樽の滝を目標とした場合、リードできる数)
レベル1)短い3級をピンクポイントできる (角木場上流など)
レベル2)擬似リードで、3級20mをリードできる
レベル3)信頼できるビレイヤーの元で、マスタースタイルで、3級20m程度をリードできる
レベル4)冬山行動の基礎技術と知識を持っている (アプローチがこなせる)
レベル5)冬山行動ができる基礎的体力がある (ギアが入ったザックを担いで経済速度で歩ける)
レベル6)ルートにでるための、基本的な敗退技術がある (懸垂、アバラコフ)
レベル7)ルートに出るための、基本的な知識がある (天候、リスク管理、進退判断)
レベル8)すべての氷瀑を巻くことができる、ルートグレード1級の易しいルートに行くことができる
卒業の目安
卒業の目安
・易しいルート(1級程度)に同レベルの相手とつるべで行くことができる
・アバラコフギア、アイス用のギアラックなどを購入している
・アイスクライミングに必要なスクリュー数とロープ長を計画できる
・危ないと判断したら、突っ込まない判断が的確に行える
・危ないと判断したら、突っ込まない判断が的確に行える
★初中級レベル
目標: 4級のリードを目指す
氷質を見極めることができる
レベル0)アックステンションをマスターしている
レベル1)Ⅳ級のクライミングが安定している
レベル2)アックスがバチ効き
レベル3)クランポンがバチ効き
レベル4)安定したレスト体制が作れる
レベル5)落ちそうなどと、予想ができ、予想に基づいて、対策が取れる(自分の限界を知っている)
レベル6)Ⅳ級のピンクポイントができる
レベル7)Ⅳ級の擬似リードができる
レベル8)Ⅳ級のマスタースタイルでのリードができる
卒業の目安
・Ⅳ級のリード 例:神津牧場シャイアン、南沢小滝など
・ルートグレード2~3級の易しいルートに同レベルの相手と行くことができる
★中級レベル
★中級レベル
目標: 南沢大滝リード
レベル0)初級ルートを数多くこなし、氷を見る識別眼が育っている
レベル1)シーズンを通じて、若い氷、良い氷、古い氷、腐った氷の識別眼がある
レベル2)状態の良い6級の氷柱が登れる (突破力)
レベル3)落ちるかもしれない相手に対して保険となるだけのシビアなビレイが可能
レベル4)35mの傾斜の強い氷を登れるだけのパワーが備わっている
レベル5)大滝に必要なだけのスクリュー数を持っている
レベル6)擬似リードで登ることができる
レベル7)マスタースタイルで登ることができる
★上級レベル
目標: 大きな氷、難しい氷を登る
チャレンジとなる課題を登る
レベル0)シビアな場合でも、リスクマネジメントが可能
レベル1)悪い氷は登らない判断が可能
レベル2)氷を落とさない登りが可能
レベル3)悪いアイスでは、特殊なプロテクションの設置が可能
レベル4)自らのパワーに応じて、距離を伸ばしていくことが可能
レベル5)落ちるかもしれない登攀をしている相手に対し、ギリギリへのトライに対し、保険となれるシビアなビレイが可能
レベル6)相手に対し、保険となるレベルのセルフレスキューの提供が可能
レベル7)互いにアクセルとブレーキとなることが可能
レベル9)互いに相手の弱点を補い合うことが可能
到達レベル
到達レベル
・互いにチャレンジであるレベルでの山行が可能となるレベル
例:飛龍、シーラカンス等、名瀑への挑戦
★マスタークラス
★マスタークラス
目標 ・・・個人による
レベル0) 完全初心者を入門アイスクライミングに連れて行くことができる
レベル1)自分の固定パートナーではない相手の場合、落ちないクライミングで対応できる
レベル2)自分の行きたい海外クライミングに、単独で行っても、現地でパートナー調達で登ることができる
レベル3)海外のクライミングに自分がリーダーとして他者を連れて行くことができる
レベル4)自分自身が海外クライミングで記録を作れる
レベル5)相手のレベルに合わせたアイスクライミングの指導ができる
レベル6)相手に足りない要素を発見できる
レベル7)指導書の著者になれる
レベル8)世界的に有名
レベル9)記録を保持している または賞を受章している
レベル10)クライミングの歴史に名が残る
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