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Feb 19, 2017

岩根ドライツーリング

■ 新しい知見

今日は岩根にドライツーリングに出かけた。新しい知見が得られて、ビックリした。

最近・・・というか、去年くらいから、うっすら感じていたことでもあるが・・・

 ”アイスクライミングは、もしかするとムーブ的には簡単かもしれない”

ということ… 飽きが来てしまう…もちろん、絶対に落ちない登りが、100%出来ているわけではないが、何度も同じ氷柱をトップロープであるが登っていると、飽きてしまう。落ちていないからだ。

つまり、アイスクライミングの核心…醍醐味とも言える…は、登攀にはなく、もしかしたら、氷と言う脆く、壊れやすい、物体を登るという点にあるのかもしれない。

つまり、プア・プロテクションと言うこと。プロテクションがプアなら、プロテクションの設置をしない限り、そのクライミングでの醍醐味を味わったことにならないのかもしれない。

■ ドライツーリング

今日はステップを一段上がった感があった。

岩根のアイスのラインは、みんなが登っており、アックスの段々を付けているため、どのラインも易しい。ので、アイスでは飽きてしまう。

だから岩根は料金の件もあるが、行かなくなっていた。去年、私のような人は来ちゃいけない、ともガイド氏に言われたことがある。楽勝なので、それもそうだなぁと思っていた。

しかし、今日分かったことは、岩根の価値は、ドライツーリングだ、ということ。

今日は、前の回にやらなかったドライの壁を触り、アイスがクライミングそのものとしては、易しい範疇に入るのだ、ということを理解した。新しい知見だ。

アイスは、手自由、足自由の課題みたいなものなので、私のように小さい人にはリーチが関係なくて楽しい。ホールドもアックスで氷をたたいて作れるし、フットホールドも同じ。好きな所に立てる。

一方ドライは、制限があるため、それなりに難しくなる。フリーの要素がより強い。ムーブも足を大きく上げることになる。ドライではリーチを出すには足をあげる。

アイスクライミングでは、不必要に足を大きく上げてバランスを崩す必要はない。

■ ドライをやってわかったこと

ドライをやって、アイスがカンタンだと言うことが分かり、少しほっとしたような、なんだか、納得したような?

私はフリーでそう登れるほうでないからだ。なのに、アイスでは、ムーブがきれいで、安定感がある、と言われる。だからリードしなさいと。

しかし、一方では不安感を払しょくできない。登れると言う確信が湧きおこらない。

なぜか? 

リードに必要なのは、安定したムーブだけではなく、

   スクリューを打って、壁に滞在する持久力

なのである。アイスは基本的に持久力の戦いだ。

今日は岩根の壁で、登攀にどれくらいの時間がかかるか調べた。

3分20秒、3分40秒。私は登攀は他の人より早いようなので、余裕をみて5分としよう。

スクリュー1本に1分かかるとして、岩根程度の高さをリードしようと思ったら、3本~4は、最低で必要なので4分。

5分+4分で、9分。 ゆとりを見て、10分として、岩根程度の傾斜であれば、腕も耐えられるだろう。仮に10mとする。

単純計算で20mなら、その倍で20分。50mなら50分。

どれだけの時間、パンプせずに持ちこたえられるかどうか?は、本人しか分からない。

本人だって、腕力がオールアウトした経験がなければ、どこまで自分がやれるのかは、ワカラナイだろう。

こうしたことを安全にシミュレーションできるのは、擬似リードを繰り返すことだろう。

■ アイスの醍醐味

アイスの醍醐味は、前述のとおり、プアプロテクション。

まとめると

 ・プアプロテクションの氷の弱点を突き、強固なプロテクションを入れることができる
 ・持久力 (大きさ)

が、アイスクライミングの要諦ということになる。

私は、プアなプロテクションを回避して、氷の弱点を突く、という目がまだ出来ていない。

50mを登る持久力もまだだと思う。

プロテクションが悪ければ、氷に入りづらく、設置負担は倍増する。ので、氷質の見極めも大事だ。

温かい日は、プロテクションが効かないが、登りやすい。
寒い日は、プロテクションは良く効くが、登りにくい。

温かい日の翌日はシャンデリアが発達し、脆く、プロテクションが取りづらい。寒い日が続けば、氷はコチンコチンで、難しい。

そういうことを肌で感じながら、登らなければ、いつまでたってもリードへ移行するのに、自分が、必要な要素を充分に習得できているのか?判断がつかないだろう。

だから、私に必要なのは、擬似リードだ。

■ 初心者

安定したムーブを身に着ける段階にいるということは、つまり初心者、ということだ。

今、初心者を脱した段階だと分かった。

同時に、リードするには、スクリュー等の設置に関しては、初心者だと言うことも分かった。

今までもリード可能な場所はリードしていて、スクリューも設置経験があり、ルートでも初リードをしているが、それらの経験は、”体験レベル”であって、初級レベルでさえない。

今日は次のステップに上がるには、どうすればいいのか?が分かった、有意義なクライミングデーだった。

人が何かを理解する、というのは、不思議なものなんだなぁと。思いもよらない関連で、理解が起こるものなのだ。








Feb 16, 2016

岩根アイスツリー

■ 今年は岩根づいています・・・

去年は一回しか行かなかった岩根なのに、今年はなんと3回も来てしまった・・・

12月は、2015年末は氷結が遅く、アイスは不発で、12月2週の小滝は登れる状況になかった。

1月は、実は雪が遅いため、100年に一度のアイス適期だった。のに、なんだか体調が悪く、アイス不発だった。

1月30・31日の鉱泉フェスで、遅れを挽回・・・。出会ったパートナーと2度目の岩根。

■ もう一人

パートナーがもう一人連れてきてくれた!というので、今回は3人で楽しく遊んだ。

岩根に連れてくるとき、大事なのは、

   トップロープ支点を自分で作れるようにしてあげること

だ。

私はこれをしてもらわなかったので、自分で支点を作る時に、


  これでいいのかな~

となんとなく、不安が抜けなかった。

トップロープ支点さえちゃんと作れれば、あとは楽しく練習してお終い。

トップロープ支点の作り方はこちら

■ ガツガツ登ろう!

この日は、たった3人だけで貸し切りだったので、何と!ナイター営業になるまで遊んだ。

岩根のおじさんが、ナイターになったら終わりですよ~と教えに来てくれたくらいだ(笑)

いや~元は取らないとね!岩根ではテント泊できないのだが、テント泊できたら、もっと遊べていいのにな~。

クライミングは2日連続でやると、かなり上達します。ちなみに岩根山荘の宿泊料は、素泊まり6000円だ。

クライミングの為だけとすると、とても高く感じてしまう・・・なら、鉱泉でテント泊1000円のほうが安い。 鉱泉だとアプローチが遠いので、時間がかかってしまうのだが。


■ 写真集

 この日の岩根。
 ドライの壁に挑戦!

結構、大変。登れるけど、あんまりやると、パンプしてしまう。

フリーが長い人は、アイスより、こっちが得意。
上のほうのアイスが溶けてます・・・

ビレイヤーのジャケットの色が華やかでいいですね~ 山では視認性も大事

屋根岩。

岩根だと車で乗り付けられる。

この日は、小川山の唐沢の滝で遭難?があったようで、ヘリが飛んでいた。

岩根のおじさん曰く、自然の滝のほうが、気温が上がった時に、落氷する確率が高いのだそうだ。


温かい日の翌日に、自然の滝のゲレンデは、辞めておいたほうがよいのかもしれない。

寒いほうが安全





Feb 15, 2016

岩根アイスツリー

■また岩根

11日にもきたのに、また岩根。この日は歌さん、時さんのグループに混ぜてもらった。



 岩根で借りることができる靴。

ザンバランのパイネが多い。

私の靴も、パイネ。
 岩根で借りれるアックス。

鉱泉で借りることができるアックスより、種類が少ないかもしれない。
 温かい食事休憩所があって、利用は無料。

お湯もあるし、カップヌードル程度なら売っている。
 川上村産はちみつは4000円。
 スリングとビナだけのパーツも売っていた。

高いから買わないかも。


 歌さん
 前日20°近くと、温かかったので、溶けて再凍結したら、床がスケートリンクになっていた。
 甲斐駒で遭った山下ガイドに会った。

ちゃっかり講習内容を盗み聞き。

アックスは差したところから、25cm以上離して差す。

青い線は山下さんが引いたライン。中しか通ってはいけない。

この日は山梨山の会の知り合いにあった。

行きは無雪期の道路だったが、帰りは積雪期になっていた。

それでも信州峠から帰った。

楽しいクライミングデーだった。


Feb 11, 2016

岩根アイスツリー

岩根のドライツーリング
■ ノルマ終了

今日は、岩根アイスに出かけた。とりあえず、アイスも登らなければ、身に着けたものも錆びついてしまう・・・

何かを身に着けると、いつも、次の課題は それをキープする、ということになり、キープするのも、とっても大変・・・。

私は英語が話せるのだが、話せるようになるまでと同じくらい大変なのが、話せるようになった英語をキープすること。

そして、話せるようになるまでの上達プロセスは楽しいものだが、スキル維持ってのは、ちっとも楽しくない・・・

バレエも同じで、習得している間はとても楽しいのだが、習得したスキルを維持する、ってのは、なんだか”ノルマ”ちっくである。

・・・というわけで、今回のアイスは、ノルマ消化。 去年できるようになったところまでは、スキルが戻っただけで、成長したわけではない。

・・・が、それもビレイヤーがいないとできないので、ビレイしてくれるだけで助かるのであった。今日は、6~7本というところ。パンプもなく、愉しく登った。

今日は岩根に行ったら、知り合いがいて、ちょうど良かった。

4パーティいた。全員仲良くロープをシェアし合って登れたのが、良かった。

とても晴れたので、山に行ったら良かったなーな日ではあったのだが・・・

とても楽しかった。

垂壁の人口氷壁の方が自然の滝より難しいような気がする。

ただし、自然の滝は、ほとんどの場合リードが必要だ・・・

リードすることを思うと、色々と難しくなるんだよなぁ・・・

小さい滝であれば、登れるので、小滝が連続するようなルートなら楽しく登れるかなぁ。

今年はリードが課題だ。






■ 若い人

今日は、一緒に行ったのは、大学生。 アルパイン志向の人だったので、話がバッチリあって楽しかった。

志向が同じだと、年齢とか性別とかは関係なく、愉しく話せる、ということなんだろうなぁ。

私は大人になって(つまり大学山岳部ではなく)登山を始めた。ある山の先輩によると、私は最初から、八ヶ岳の全山縦走を目指していたので、アルパイン志向なのだそうだ。そんなことは知らないときから、そうしたいと思っていて、それに名前を付けたらアルパインということなら、そうなのだろう。

大学山岳部でもないのに、嵩じて、アルパインへ行くまでになった。

長野県の山岳総合センターで山を教わったが、結局、講習は数回のことで、独学した、というほうが全体的には合っていると思う。

山の世界のギブ&テイクというと、無料でガイド代わりをするこ とになってしまう・・・が、無料でガイド代わりをすることは、山の世界の後退に力を貸すことになり、決して山の世界に貢献することとは
思えなかった。

幸いなことに、私は山の師匠に個人的つながりでつくことになり、1年ほど師事する機会を得た。このことには本当に感謝している。

現在も、良き師に恵まれていると感じている。良き師すぎて、私が行けるところよりも、行くところが難しすぎるのが悩みなのだが、そんな悩みは、自分がスキルアップすればいいことなので、贅沢な悩みかもしれない。

ここ最近は、若い人と行動を共にすることが多い。

考えてみると、40代は30代とはまだ感性が近しい。が、30代と50代はちょっと感性が遠いかもしれない。となると、ちょうど世代の橋渡し役みたいな感じかもしれません。それに、女性なので、取り付きやすいという点もあるかもしれない。

これまでも会の内外問わず、片手には収まらない人数に、リードフォローや懸垂などの基本のロープワークは、自分が初心者で教わったことを教えてきた。

次の人に教えない人には、山の技術は教えないことにするべきかもしれない。自分は教わるだけで、次の人に教えないのはなぜなのだろうか?

教えることができないというのは謙遜のようでいて、実は謙遜ではないかもしれないと思うのだが・・・。誰だって普通に見れば、流動分散も教科書通りの事は分かるわけだし、ビレイも色々と書かれたことがあるのでわかる。何がダメか、何が良いかくらいは分かるものだ。

これが正解だ、こうしろ、というのではなくても、スクリューを打つときは腰で打ち込むと、打ち込みやすいなどは分かる知恵だろうし、タイオフも懸垂もセカンドのセットも基本的なところは、取説を押さえれば、分かるはずだ。

結局、独り山岳部をここ3年やっているような感じだ。

それも、私は師匠に恵まれたので、そのことから、山の世界に恩返ししたい、という気持ちが原点になっている。

組織と言うものは、まず組織を存命させることが命題になってしまい、大事な、組織を組織として束ねるものが不在になり、組織ありき、組織の継続だけが至上命題になってしまう。人は生きるべきだが、生きているだけで幸福とは言えない。組織は存続すべきだが、存続するだけでは価値があるとは言えない。

組織というものは、例えば、自国至上主義、愛国主義のように、それ自体へ持つ愛着が高すぎると、少々不安な要素を感じさせられる。ある種の胡散臭さ、がある。

国のために死ねと言われた若者を思い出す・・・家のために我慢しろと言われた嫁を思い出す・・・ハイルヒットラーを思い出す・・・

ので”組織への愛着、撞着”は現代においては、両刃のつるぎと感じさせられる。組織は一人歩きを始めるものだからだ。

というので私には組織というのは、ちょっと胡散臭いものに思える。かと言って登山は一人では行いにくく、メンバーは4人くらいがベストだ。

人と人との関係が希薄になる中、4人を集めることの難しさを思うと、現代は少々滑稽なほどだ。


Jan 31, 2016

鉱泉 アイスキャンディ

■ 何がネックか?

黄連谷は、3時間のロス後、リスクを取るには、私の寒冷下での耐性がネックだった。

登山の力というのは、例えば、3人いて、一人が歩け、一人が担げ、一人が地図読みできても、ダメだ。それでは、”3分の1人前”が3人。3人揃ってやっと一人前になってしまう。

そうではなくて、最低限のラインとして、”各自が一人前”でなくてはいけない。

で、敗退の主たる要因は、私の厳冬期の生活能力の一人前度、であった。

であれば、それは、誰かと一緒ではなく、自分で解決しなくてはならない。

■ 大雪予報 → 擬似晴天

今週末の予報は、直前までコロコロ変わった。 火曜には、

降雪量は30日朝までの24時間で最大50cmの湿った大雪

となっていた。そのため、大菩薩のような近郊の山でも、大雪下のテント泊が可能かもしれなかった。

大菩薩は気温は低いが、湿度はそれほどなく、雪は多くないので、南岸低気圧が幾度か通過後の冬の遅い時期しか、雪のある大菩薩を期待できない。近年は、温暖化の影響だろうか、雪が少ない。ので、3月ごろに行く予定にしているが、ここ5年ほども寡雪であまり実現していない。

なので、低標高の山で雪の経験を積む、という意味では、チャンスと言えるかもしれなかった。

が、あけてみると甲府は雨。標高が高いところでは雪だったのかもしれないが、気温が高かった。

30日の夜は、降雪の予報で、降雪を期待したかったが、標高が低いと雪ではなく、雨になってしまうかもしれなかった。

一方、当初の計画にあった谷川方面は、帰宅日31日の予報が午後から里雪。里雪になってしまうと、交通機関が封鎖され、帰宅が核心になってしまう。

というわけで、今回は、場所の選定がとても難しかった。

結局、標高による寒さを求めて、八ヶ岳に一人でテント泊することを目的に出かけた。

■ 急遽八つへ

決めたのが直前だったため、夜遅く仕事から帰宅後にパッキング・・・急きょ決まる山だと、いつも忘れ物が不安だ。

テントポール、冬用フライ、本体、テントシート、コンロセット、ライター、冬用のウエア一式とゴム手、冬用のシュラフのモンベルNo2とゴアのカバー、マット、像足、地図、コンパスは当然、食事は、今回は急いで決めたので、コンビニ調達。1500円くらいだった。

水は、500mlのサーモスの湯と1リットルの水道水を別にもった。結局、登山道では雪を食べ、小屋に着くまで、サーモスにも、水にも手を付けなかったので、小屋調達で良かったが、夕食と朝で、1.5リットル使い果たし、二日目の行動用の水は小屋でもらった。結局二日で2リットルでたりそうだ。

今回は、ただ降雪のある中で、テント泊するのが目的だが、ついでで、鉱泉のアイスキャンディフェスに参加。甲斐駒で誘われたからだ。

アイスキャンディフェスと言えば、以前、山岳会の先輩に誘われたが、3人でテント泊する予定だったところ、一人が抜けたため、先輩と2名になってしまい、当時はまだ男女一名でテント泊するのは非常識であるように思われたため、山行自体が流れてしまった。

あの時、一人でテント泊して、フェス参加していればよかったのかもしれない。

■ 寒冷へのビビり

冬テント泊については、これまで気持ちの上での困難が大きかった。寒冷な環境に対する恐怖心がまだ抜けない。平たく言うと、寒いのが怖い。

動いている時の寒さは怖くないのだが、動いていない間の寒さが怖い。沈殿なんて最悪だなと思う。冬のテント泊の夜は、長く寒い。

ただ今回に限っては、予想以上に寒くなく、気温が高く、雪も大して降らなかった。快適度の高い冬のテント泊だった。

去年の2月に黒百合ヒュッテでテント泊したときは、かなり寒く、風も強かった。翌日は大荒れで遭難が起きた。夜中に2度もフライシートを直しに起きた。

これまでも、複数の人数での冬山のテント泊経験はあるが、当時、ソロは初めて。その初めてのソロテント泊の方が大変で、今回は覚悟が拍子抜けするくらい、寒くなかった。

■ 行動

少し風邪気味で、喉が痛かったが、体の方は普通だったので、やはり山には行くことにして、行動の強度を下げることにした。

朝は普段通りゆっくり起きて、普段通りに朝食を食べ、支度をして出ると、8時20分ごろになった。9時半に小淵沢に着き、近所のコンビニで夕食と朝食、行動食を仕入れた。

鉢巻道路は、凍結が溶けて、雨で、普通の道路になっていた。美濃戸口には10時半に着き、支度をして、出発したのは、10時45分ごろだった。新しくできたカフェに声をかけて、無料で駐車させてもらった。

アイスキャンディフェスティバルで、かなりの混雑を覚悟したが、お天気がイマイチだったためか、駐車場は比較的ガラガラ。カフェのほうを使う人も少ないようだった。なぜだろう?

美濃戸へ歩きはじめると、林道は凍結が緩み、もっともよい装備は長靴であると思われる様子。

大型ザックに、ハーネス、確保器、アックス2本、ヘルメット。ロープを持つかどうかで悩んだが、ロープは共同装備なので、フェス参加者には貸し出しがあるだろうと踏んだ。(が、これは後で間違いと分かった。ロープは持って行くべきだった)

歩きだす。頭上から雨が降る・・・と思ったら、樹幹の雪が解けてしずくになって落ちるらしい。が、段々降ってきたのは、本当の雨のようだった。

濡れは歓迎でないので、ザックと自分の頭にハードシェルをかぶせて歩く。ザックの中は防水してあるが、ザックも防寒用具として使うので、濡れは歓迎ではない。

ザックは、さして重くない。が、足取りは重い。うーん、予想以上に重さに対して、スピードダウン。これは、いけない。重いと、遅くなるようになってしまっているようだ。

それでも途中、何組か追い抜く。平坦な所ではスピードが全然出ず、北沢の堰堤を越えて、登山道に入ってから、多少スピードアップ。美濃戸口から鉱泉まで3時間強かかった。鉱泉到着は14時。かかりすぎだ。

■ 到着後

鉱泉のテントサイトは、どこまでが張っていいエリアなのかよく分からないが、とりあえず、樹林の中で風の来ない、良い場所に張れた。スカート付きの冬用のフライを持って行ったが、重いだけで、あまりメリットは感じられなかった。

隣の人はスコップで平地を作っていたが、鉱泉周辺の場合、雪の量もあまりないので、踏むだけで十分平らにできた。スコップは敢えて割愛して正解。

設営は、去年、フライシートが飛ばされたことを思い出し、小枝をまとめてクローブヒッチで結び、雪に埋め込んだ。埋め込む小枝があまりなく、素材集めに苦労。

テントを張り、フェスの受付を済ませると、恒例の焼肉はとっくに終わったそうで、瞬殺だったそうだ。かわりにおしるこを3杯くらい、いただいた。アイスキャンディに登る人の大行列が出来ている。遅く来たので、この日は一回も登れずじまいで終ってしまった。

考えてみると、アイスキャンディフェスに参加するのは、アイスの始め方としては、格安で良いかもしれない。

私はこのイベントを知る前に自分の意思で始めたので、最初からGoogle検索で一番にヒットする保科さんの体験講習に出かけたが、価格は17000円。鉱泉フェスだと1000円。しかも夫と二人で出かけたので2倍も掛けている(汗)。ちなみに夫は体験以来、登っていない。

19時半の猪熊さんのお天気講座まで、しばらく暇で、テントに戻り、味噌汁を飲んで塩分補給し、軽く昼寝する。

今回の夕食は、ミネストローネ風のリゾット(レトルト)と、ぶどうパン、チキン胸肉一枚。朝は、オートミールバーに、ぶどうパン、コーヒー。おやつは、お汁粉と塩羊羹。行動食はナッツ。

鉱泉で振る舞いがあると聞いていたので、多少それを期待した。最大の忘れ物は、お酒。いつも1合くらいの日本酒かワインを持って行くが、どっちも買うのを忘れてしまった。

それで、18時半からの、ホットワインの振る舞いで、6杯もホットワインをもらってしまった。ただワインはホットにすると、アルコールが飛んでしまうようで、ぜんぜん酔わない。

鉱泉では、猪熊さん、花谷さんの講演会があった。お天気は1時間、ヒマラヤキャンプの報告が30分。

今、山の世界では、50代が最後の山ヤ世代で、ガイドになっている人が大勢いるが、これが40代となると、全然ガイドがいない。今一番売れているガイドと言われているのが花谷さんだ。

山梨には、ピオレドール賞を取った人が何人も住んでいるが、山梨県民にはあまり関心を持たれていない。佐藤祐介さんも数少ない若いガイドさんで、今回は家族連れで参加されているようだった。

私が知らないだけで、たくさん著名ガイドさんらが参加しているようだった。こういうイベントは、参加費用も安い。ガイドさんについて登ることで、そのガイドさんのやり方を知ることができ、本格的な山のガイドを頼む前に、相性を試す、お試し山行とできる、もっとも安い方法かもしれないと思われた。

講習が終わると、21時半で、山の夜としては遅い時間に消灯。テントに戻ると、テントにはうっすら雪が付いていた。 

シュラフにもぐりこみ、足はザックに突っ込む、いつものスタイルで就寝。ウエアは、レインウエアまですべて着て寝る。ゲイターは体の下に敷く。ニット帽をかぶり、フードをかぶって、さらにシュラフの入り口を閉める。

なかなか寝付けない。寒いのではなく、なんとなく寝付けないだけで、結局寝ていたようで、朝早く、誰かがルートをセットする声で目が覚めた。時計を見ると、まだ5時半で、集合の8時半までは、早すぎ、起きる気になれない。

一人だから朝の支度にもそうかからないので、早起きしても寒いだけなのだった。結局、待ちきれず、6時半には起き出して、7時半あたりからアイスキャンディの当たりをウロウロしていた。

だれかビレイヤーがいればいいだけなのだが、鉱泉スタッフ限定ロープは、鉱泉スタッフしかビレイできない決まりらしく、ビレイヤーがいない。そのため、自分のロープを持って行けば良かった、と思った。頼めばビレイできる人は、その辺に、いくらでもいたからだ。

結局、夜間は予報とは違い、積雪量はせいぜい3cmで、朝はピーカン。擬似晴天だそうだ。次の低気圧までの一瞬の青空のようだった。

昼までアイスキャンディに登り、4本ほど。動きを思い出す。

ビンゴ大会などを済ませて、あとは普通に北沢を下る。鉱泉フェスは、敬遠していたが、楽しく過ごせたイベントだったし、テント泊のほうは、予想よりも、もっと楽に過ごせた。去年の八ヶ岳のテント泊の方が大変だった。

下りにテント装備を背負うと、全然重くない。なんだというくらい軽い。それでも、美濃戸口の最後ののぼりでは、また肩が痛くなった。やっぱり登りのスピード、登りでの重さは、かなり課題。

大体クライミングばかりしていると、重いモノを背負わないので、背筋が弱くなるような気がする。長く歩いたり、長い登りで荷を背負うということをしなくなる・・・背負ってもせいぜい15kgくらいなので、あまり重い気がしない。

かと言って、軽くても、別にスピードがあるわけではない。

逆に下りはかなりのスピードが出そうと思わなくても出てしまうので、やっぱり心肺能力が課題のような気がする。

冬季のテント泊の経験値をあげよう!という第一歩となった山行だった。

≪まとめ≫
・交通費 120円×5 ×2 = 1200円 (リッター10km 120円)
・帰りの飲食 1500円(パスタ・コーヒー)
・鉱泉テント泊 料金 1000円/泊
・アイスキャンディ使用料 1000円/シーズン
・食費 1500円

 合計 6200円

≪反省≫

・自分のロープとトップロープセットを持って行くこと。


10:50. 意外に空いている駐車場。
 夜の講演会。猪熊さんのお天気の話。

花谷さんのヒマラヤの話。
 ヒマラヤの写真が大変美しい。

今井道子さんのヒマラヤ記も読んだが、昔の人の海外探訪記は、ウエストンが日本を好奇の目で見たように、日本人がネパールの(言うなれば後進国の)文化にカルチャーショックを受ける様子が描かれている。

実は、あまり好きなメンタリティではない。若いころ、市場調査の仕事で、タイやベトナムの僻地に会社訪問で訪ねなくてはならなく、ハイヤーと通訳を雇って現地に行く。もちろん、担当者は私一人なので、一人で渡航し、一人で雇うのだが、現地の人の基準で見ると、20代の若い娘が、車と通訳を雇うのは、どこぞの金持ちかということになる。いわば使用人と使用者の関係だ。

逆に私はアメリカでは、大学で教えている人の家庭に、子供たちの家庭教師兼ベビーシッターとして使用人側。

どちらの関係性も、私には心地よくなかった。フラットが好き。
 21:46 

戻ったらテントについた雪。
 月が出ている朝。

快晴。
 夜間の積雪量は、この程度。あら、ガッカリ。

 しかし、今日は山がいいなぁ!
 アイスキャンディは垂直面もある。

佐藤さんが登っていたライン。


 初心者用の寝ているライン。

朝は激混みだったが、すぐにみな飽きるようで、バーチカルへ。
 昼近くになると、風も出てきたようだ。
 大同心、小同心がまっしろ。

基本的に湿った雪でないと白くならないので、今日は、石尊稜は良かったと思う。

なにしろ、お正月はまったく雪も氷もなかった。
 カルボナーラ 1200円
 コーヒー 300円(セット価格)

帰りに同行者が出来て、二人で3000円分食べたので、店に義理が果たせた(笑)

Feb 20, 2015

岩根アイスツリー

昨日は岩根アイスに行っていました♪


何しろ、岩根は久しぶりです・・・2年ぶり! 私は岩根でスタートしていますが、翌年はいきなり小滝でアイスしていたので、岩根は久しぶりです。
南沢小滝は、何しろ駐車場代以外は無料だし、手ごろに山の中の雰囲気が味わえていいですが、土日は混んでいるのです。

順番待ちがあり、5本登れればいいほうです。混んでいるだけでヤル気減退です。

私はたくさん登りたいお年頃なので・・・(笑)、そのためには

 平日 

という条件が必要というわけです。 まぁ平日なら岩根に行かなくても、小滝でも空いているとは思いますが、小滝に氷結の当たりハズレがあっても、岩根にはない。ちゃんとしたバーチカルなので、基本の習得にもってこいです。

というわけで、昨日は11本! うーん、成長したなあぁ。距離にして 110メートル?!初めて行った時は、3本と半分で腕がダメになったので、成長しましたね~ まぁ大した内容ではないですが、成長は、個人の内面で比較するものなので、勘弁してくださいね~(^^)

いや~楽しく過ごせてよかったです。また岩根行きたいので、トップロープのビレイできる人いませんかね?

思うんですが、誰もいなかったら、山荘の人がビレイすると言ってくれれば、絶対誰か一人くらいは来るので、その二人でビレイするように仕向けてさえくれれば、平日でも山荘ははやるとおもうんですがね。

■ アックスを研ぎなさい!

私のアイスアックスは、使用頻度から言って、まだ新品と言って良い状況だろうと思っていました。

ところがもっと研がないといけないらしかったです(汗) 


ちょっとピンぼけになってしまいましたが、これくらい・・・

そうなのか~と、びっくり!でも、アックスが刺さらないということはないのですが。

それから両方のアックスの種類を揃えることを薦められました。クオーク最初に買った後で、Xドライに惚れてしまったんですよね~。

都会の人は店で買う時、色々と店員さんに基本的なアックスの準備をしてもらえるようです。ハンドルを取ったり、などですね。そういうのがないと教えてもらわないといけないのです。

でも、まぁ一旦わかれば終わりです。 

この日はともかくたくさん登るのが一番の目的だったし、基本ムーブの習得が課題なので、言われたことを思い出して、登れてよかったです。


アイスとお友達になる会、としては、アイスとのお友達度が上がったような気がしました。



Jan 12, 2013

岩根アイスツリー 初めてのアイスクライミング

■ 初!クライムオ~ン!

今日は夫と2人で岩根山荘へ。 

初めてのアイスクライミングは、ピッケルのブレードと親しくなるアクティビティでした(^^)。

普段、ほとんど使わないピッケルのピック・・・アイスクライミングなら大活躍です。


ただ、本来は足で登るものらしいですが、緊張してガチガチだったので、 腕がパンパンです(><)

ああ~疲れた~。帰りの運転でハンドルが持てるかどうか、心配なほどでした(汗)。

 第一登目。 私、握力17kgしかない・・・ 腕力には積極的に自信がありません(><) 



 高所恐怖症とは思えない登り!やっぱり男の子なんだなぁ! 私なんかよりラクラク登っています。

 反省中・・・ こうやって匍匐前進で練習するのです。 コレは腹筋運動にいいかも(笑)?!

これを100回くらいするべきだと思いました・・・  

しかし、この頃には膝小僧が痛い!氷にぶつけて、たんこぶだらけなのです・・・バレーボール部の膝パッド欲しいですよ(笑)


今日習ったこと。

・腕は開かない
・握りこぶしのスナップで振り下ろす
・脚は逆歯の字(内股)
・揃える揃える、開く開くのリズムで
・握りこぶしは親指のラインをアックスのラインに揃える
・少し後屈する
・足元を見る
・中腰になってあがったら、体と壁の間にバレーボール一個分くらいの空間を作る
・余りアックスを体に引き寄せすぎない。顔の前くらいまで


  アイゼンが分解してしまった!

 アイスアックスはピッケルと違ってカーブしています。

今日は中学生の男の子も参加していました。

アイスクライミングは、普通の岩登りと違ってスタンスを考えなくても良いかと思いきや、そんなことはないのでした・・・

スタンスやホールドを考えない分、むしろ下手な位置に乗ってしまい体力消耗です・・・(汗)。

夫は4登、私は3登しかしないで、腕がダウン・・・ 腕が先に疲れてしまい、ぜんぜん登れません。

そして、乗る爪はほんの先っぽ。安心できない。

自分が作ったホールドが信用できないので、何度もアックスを振り下ろしてしまい(--;)余計腕が疲れる・・・

一番信用できるのは、ぶら下がっているロープなのでした・・・(汗)

■ まぁロープって素晴らしい! 

って、つまるところ・・・ 登っていない!ロープで半ば引き上げられているだけなのでしたが、
結局何が一番収穫だったか?というと・・・

ロープって信頼できる!

ということをロープに着目することなく、すっかり信頼してしまっていることではないでしょうかね(笑)?!

別に言われなくても勝手に下降中・・・っていうか早く地面に降りたーい!そんな感じでした。

一番上達したのは下降かも。

■ コスト

保科ガイド 17000円/人