Dec 31, 2015

甲斐駒 黄連谷(敗退)

■ 降りたつことさえなかった黄連谷

今年のお正月山行は、ちょっと残念な結果に・・・。

でも、まぁ最初から、少し計画が唐突&大きすぎたと思います。実は、甲斐駒の黄連谷が予定されていました。

口にするのも畏れ多く(笑)、ここに上げるのもためらわれるのでした。

が、まぁ、”実力以上の山”だったので、潜在意識が、この山を遠ざけたのかもしれません(笑)。まさかの一般ルート敗退

なんと、甲斐駒黒戸尾根へ続く一般道を間違え、不動滝に行ってしまったのです(^^;)。 私はロープを持っていたので、同行者よりザックが重く、そもそも、同行者とは体力差もあって、私の方が歩くのが普段遅いので、「これは離されないように歩かなくては・・・」とペースを上げるのに精いっぱいで、一度歩いている黒戸尾根の分岐を見落としてしまったのです。

なかなか沢から離れず、黒戸尾根は急登で知られるところなのに、おかしいなぁと思い、一度、「これってあってる?」と同行者にも聞いてみたのですが、「明瞭だよね」という答え。しかし、小一時間すぎ、見覚えのない橋が出てきて、いよいよおかしいなぁと思い、GPSをみると・・・やっぱり。

ほとんど尾根の始点で間違ったので、間違ったポイントへ戻ると、3時間のロスでした。

黄連谷は、2泊3日のルートですが、同行者は1泊二日で予定していたこともあり、初日にできるだけ奥に入りたかったようでした。普通は、5合目か、2俣、坊主ノ滝上あたりで1泊です。ヘッデンでの下山を避けるとあと一泊。

大体トップアウトするのに8時間のルートですが、とりつきの標高が高いため、アプローチも長く、体力勝負のルート。

9時半出発でも14時には5合目に着くことができ、坊主ノ滝下でビバークできそうだったので、その提案もしてみましたが、同行者はヤル気を無くしてしまったので、素直に帰ることにしました。うーん、本日の山、3時間なり(汗)。

ダメだったら、普通に甲斐駒に登って降りてくるだけでも、同行者とは山自体が初めてだったので、ペース合わせになって良かったと思うのですが。

 ・同行者とは、ゲレンデしか知らず、まだ長時間かかる山は経験していなかった
 ・アイスはまだ一緒にやったことがなかった
 ・私自身のアイスの足慣らしが、今年はまだ済んでいなかった

ので、これは、神様が、「まだ早いよ」と言っていることだと思いました。

私自身、黄連谷の提案があったときは、「いいのか?アイス3年目で行ってしまって・・・」と思わないでもないルートだからです。

黄連谷は右と左がありますが、右は山頂直下までつながる甲斐駒のバリエーションルートとしては、とても魅力的なライン。ですが、困難度としては左より易しい。私はアイスもクラシックルート志向なので、憧れているルートでした。しかし、実力内のルートかどうか、自分自身で判定が難しい。

黄連谷は、また時期を捕まえるのが難しいルートとしても知られています。時機をはずずと雪でうまってしまうのです。そうなると雪崩の危険があります。

何年も時機をまって、やっと登る人がいるようなルート。なので、トライしようとした一回目で、登れてしまうということがないほうが良いのかもしれません。

■ 転進=クラック

まぁそんなこんなで、1泊二日の予定は、3時間で敗退したため、大快晴にもかかわらず、自宅待機となりました。

翌日の予定を最初、八ヶ岳のバリエーションのどれか(石尊稜か三叉峰ルンゼ)にしてみたのですが・・・八ツは、とても混んでいるし、あまり歩かないルートなのでそそられない・・・上、私はバリエーションのルートコレクションをするような山の選び方には、あまり興味がない・・・。 

今ある課題としては、初級の沢の広河原沢左俣(ベテランは足慣らしにソロで行くようなルート)、峰の松目沢(初心者の初リードに最適、しかるに、同レベルの人と行くルート。時機が遅いとアイスではなく、ラッセルのルートになってしまう)、がありました。

私はその先を考えてルートを選ぶタイプで、広河原沢左俣は復習山行で行きたいルート、峰の松目沢は、同期レベルとチャレンジ山行で行きたい山でした。先輩と行く場所ではないかも。

・・・というので、色々検討した結果、今日は、先輩を昇仙峡のクラックを、案内することにしました。

■ お口直し山行 3回目の昇仙峡クラック

というわけで、またクラックのマルチピッチに出かけました♪ 

今日は、長野の人も呼んで、3人。

■ 今年のお正月

今年のお正月は、このような結果になりました。

上高地では、ちょっと膝を痛めてしまいました・・・ ひざ裏が痛いのは、初めてのことです。

アスファルトを歩くと痛くなり、もう歩くこと自体を辞めなくてはいけないほどですが、今日は普通に歩けました。

平らな所を歩くと痛くなるのですが、どうしたことでしょうか・・・うーん・・・

■ 方針

色々と考えますが、実力以上のルートは、悪魔のささやき、という面もあります。また誰にでも、行って見て敗退するという道は残されていますから、実力以上のルートに行くこと自体がまずいことではないのですが、色々考えると、このような方針で行くことが安全へつながると思います。

1)山でも、クライミングでも、低いグレードから しっかりと数をこなし、経験値を高めて行く

2)技術の未熟なうちは、むやみにグレード(山)を上げない

3)自分がコントロールできる範囲をじわじわ広げ、経験を積む

4)クライミングは、登るだけでなく、しっかりと落ちる技術確保する技術も磨がく。

5)山はしっかり敗退についても学ぶ

 最も大切なのが、(危険の認識能力)と(それに対する判断力)を身につけていくこと

ということは言えることだと思います。

≪追記≫

このページは人気があるので、以下、詳細をアップします。

■ 黄連谷のこと

≪打診≫
同行者には11月あたりから「黄連谷右俣はどうか」と打診を受けていた。もちろん、黄連谷についての研究は、去年済んでおり、良く知っているルートであったので、二つ返事でOKした。

黄連谷はアイスクラミング発祥のルートだ(左俣)。私は先鋭的アルパインを目指しているのではない。が、誰にとっても普通は、山登りというのは、ピークを目指すものではないだろうか。その登路に尾根を使えば一般ルートになる。沢や岩は、多様な登り方の一つに過ぎない。私には岩はまだ手がでない。今課題にしているのは易しいルート、入門ルートやクラシックルートと言われるルートへのチャレンジだ。

≪私にとっての甲斐駒≫
甲斐駒は、買い物帰りにいつも見える。親しみを感じる山。毎日見る山。黒戸尾根は、無雪期から順繰りに登りたいと思っていたが、登山2年目にガイドさんから誘いが来た。厳冬期黒戸尾根。それはメンバー的に納得がいかず断った。が、それで歩けることは分かったので、しばらく憧れ、登山4年目、満を持して師匠との顔合わせ山行で登った。

初めて登った甲斐駒は、一言で言えば、楽勝だった。しかし、あとに師匠との齟齬を残す山となってしまった。意見の相違があったのだ。

甲斐駒山行は顔合わせだったので、師匠のパーティとは別パーティという予定で、山行計画書も共有しておらず、装備も別々だった。私は念のため、8㎜×30mを入れていったが、二日目の朝、必要ないだろうと考え、師匠に「いらないですよね」と声を掛け、小屋において山頂へ行った。この一言が師匠の判断を仰いだということになって、師匠からはこの甲斐駒行は個人山行とは認められていない。

実際、登山口から下山まで、ずっと行動を共にしており、単独とは言えない。そう考えてもいない。が、師匠に連れて行ってもらったとも考えられない。いまだに私には、その区別がついておらず、甲斐駒は、普通に登って降りてしまっただけで、天候も雪の状態も良く、確保の必要がなかったためか、ベテラン山ヤの存在のありがたさを実感はできなかった。

≪アイスクライミング≫

話を戻そう。甲斐駒を登った後から、アイスクライミングを始めた。

私は雪で山を始めたので、アイスでつるべを教えてもらった。その次に岩をして、その後に沢だ。だから、つるべを覚えたのはアイスだった。アイスはなかなか機会を作ることが難しく、2年かけて、擬似リードまで。リードのお許しはまだ出ていない。その時点で止まっている。今シーズンは、まだアックスの一振りもしていない。

アイスクライミングも、登って降りるゲレンデクライミングではなく、ピークへ突き抜けることを目指すと、ルートと言うことになるが、アイスクライミングをそうした手段として捉えた、最初のアルパインアイスは、甲斐駒黄連谷左俣だ。昔は人工で登った。目的はフリーで抜けることではなく、ピークへ抜けることなので、人工は”ずる”ではない。

今アイスのフリーの世界はどうなっているのだろう?良く分からないが、ツララを登るクライミングは、ゲレンデでは、とても流行っているようであるし、大滝というようなサイズの大きなものを腕力勝負でフリーで登るのも、流行っているようではある。そのどちらも、腕力もなく、テクニカルなフリーの技(フィギュア4とか?)には魅力を感じない私には、あまり適性はないような気がする。

≪行ける山かどうか≫
黄連谷右俣は、左俣の垂直とは違い、山頂へ突き抜ける標高差1200mの長いルートだ。アイスを嫌と言うほど味わえる。お腹いっぱいルートだ。技術的にはⅣ級マイナス、ルートグレード3級上で、南沢小滝大滝が登れるようになったくらいの初心者を、先輩が連れて行くルートとしては、そう突拍子もないルートとは思えない。雪中テント泊など習得済みというのが、まぁ、当然の前提ではあるが。

アイスグレードは
 30度まで 1級
 45度まで 2級
 60度まで 3級 → アンザイレン必要
 80度まで 4級 → 大抵の初心者もトップロープなら登れる
 90度まで 5級 → アイスキャンデーとかツララ

となっており、アイスⅣ級と言うのは、要するにほとんどの人が登れるという意味だ。

≪不安≫
このルートの提案が来た時、まず最初に不安に思ったのが、今までゲレンデには一緒に行っていても、山の経験がないことだった。

これはクライミング系の同行者は誰であっても共通の悩み。前のパートナーとも、普通のテント泊ができないという問題があった。ただ今回の同行者とは、ゲレンデではあるが、テント泊は数回以上を重ねており、慣れがあった。ただ歩きが心配なだけだった。

≪時間に追われる=山との駆け引き≫

ゲレンデクライミングでは時間に追われることがない。たとえ一泊したとしても、テント泊ではなく、キャンプであり、時間的にゆとりがあるため、作法というようなものが必要ない。無雪期であっても、山であれば、出発時刻を頭に入れながらの朝食となるし、明日の朝の起床を頭に入れながらの消灯になるのだ。

雪の山であれば、濡らさないとか、手袋を無くさないとか、ギアの整頓や心配り、コッヘルを持っておくなどの”常識”が必要になる。そういったものを共有していない。普通の日帰りの山でさえ経験していないのだから、私が不安になっても仕方がないだろう。

不安に思う時、何に向かうか…それは人それぞれであると思うのだが、私の場合は、不安が募れば募るほど、ルート研究に向かう。地形図に向かい、トレーシングペーパーを重ね、等高線の数を数える。滝の記号を入れたり、傾斜何度かを入れたりすると、段々と落ち着いてくる。ルートがリアリティを持ってくるというか、行けなくても、見るだけでもいいかなと言う気になってくる。幸いに黄連谷はメジャールートなので、複数のガイドブックにルート解説がある。

≪作戦?≫

黄連谷には、どのような作戦で行くつもりだろうか?それが知りたいと思ったので、12月中旬に一度「七条小屋に宿泊するなら小屋代持ちますよ」と同行者に持ちかけてみた。普通は黄連谷は2泊3日のルートだからだ。同行者は、1泊のテント泊で行きたいという。逆に5合目まで何時間で歩けるのか聞いてきた。過去の記録によると時間をさして気にしないで歩いて、4時間20分で5合目に着いていた。こういう時記録を付けていると助かる。同行者は、4時間で歩いて欲しいのだそうだったが、ガイド本にも3~5時間で計画されていた。テント泊装備となると重くなるので、前回の小屋泊前提の装備より重くなることが予想できた。とは言っても、冬山では小屋泊でも、最低限の衣食住は担いで登っている。

今年は暖冬だ。アイスはなかなか凍らない。12月初旬の予定が中旬になり、それも流れ、予想は正月明けと言うことになって、山行の実現に、あまりリアリティが感じられなくなった。正月後ということなので、正月の休みには、自分の山の予定を入れてしまった。すると、その後で、やはり行くという連絡が来た。連休で一番冷える日がアイスには最適なのだが、その日には自分の山が入ってしまっていた。間が悪い。

アイスのルートで困るのは、適期が掴めないことだ。特に黄連谷は年を越して、クリスマス寒波で雪が降ってしまうと、雪崩の危険があることになってしまう。まぁこれは沢を登るアイスのルートは、どれもそうで、斜度によって雪崩の危険があるか、単なるラッセルのルートになるかの差だ。気温もプラスになるようなときは、氷が解け始めてきてしまい、危険で、これは下界に近い、ゲレンデは特に要注意だ。ツララなんか落ちているのを見たら、これが落ちたとき、下にいたら大変だと思う。

≪ドタバタと準備する≫

予定日が、やっと決まったが、前の日山から帰ってきて、すぐ。ドタバタすることになった。

計画書が送られてきたが、行動予定は、その計画書では分からなかった。幕場は二俣とされているようだったが、二俣はテントが張れるのだろうか。同行者はテントは重いのでツエルトで行きたいという。まぁ、私はどっちも宿泊経験があるので、いいのだが、ツエルトを張るポールがないと張れない場所だったら、困るなと思い、知っていそうな人に問い合わせをした。沢の中は、大体、立木があるものだが、黄連谷は、宿泊地の写真があまり上がっていなかった。

装備準備が追い付かず、寒冷地仕様のガスと自分の食事を買いに慌てて出たが、コッヘルとガス、共同食は同行者が持つというので、結局いらなかった。ただ普段、会山行でも私は共同装備以外に、自分のコッヘルとガスは持ってあがっている。

ロープを私が持ち、スクリューは3本を提供、酒1リットルと朝食用の棒ラーメンを私が負担した。同行者はツエルトとコッヘルセット、夕食を担当した。

ギアは絞りに絞り、ビナ4枚、スリング4本。これは大体、沢に行くときと同じだ。沢のリードでは、これくらいで、やっている。あとはヘルメットに、アックス、アイス用のアイゼン、手袋、シュラフ。ザックは、36リットルのバリアントになんとか詰め込んだ。ロープは外付け。アバラコフのギアは、私は持って出たかったのだが、イラナイと言うので、おいて出た。敗退したいとき、困るかなと思ったんだが、立木で支点が取れるそうだ。

≪出発≫

同行者には前夜泊をこちらから提案した。早朝出発が良いと思ったからだ。我が家からなら竹宇神社は1時間だ。夜は8時消灯としたいと話しておいたが、結局、お酒も入り11時ごろの消灯となってしまった。

朝は、4時起き5時出発6時到着を提案したが、そこまで早くなくても良いと言われ、結局のところ、竹宇神社に着いたのは7時すぎだった。途中コンビニに2度も立ち寄ったためだ。同行者はルート情報のコピーを取りたいのだそうだった。コピーなら我が家でも取れたので、時間の無駄が惜しかった。

同行者が水をくみたいというので、白州道の駅に立ち寄る。結局コンビニを入れて3か所に立ち寄り、1時間の予定を大幅に過ぎて、竹宇神社に着く。元旦早々、警察官が登山者への注意喚起をしていた。遭難者が多いのだそうだ。私が山を初めてから、ずっと毎年記録更新と言っている。しかし、黄連谷に入るような登山者の事例ではなく、普通に登山をしている人の遭難増加のようだ。仕事をしていたという証拠写真を撮りたいそうだった。元旦から大変だな。同行者は甲斐駒は25年ぶりだという。

7時40分やっと支度も整った。同行者は上下でレインウエアを着ていた。私は5合目までは、そこまで必要ないと思ったので、いつものいでたちだったが、ハードシェルを脱ごうかどうか迷った。最初の休憩で脱ごうと思い、そのまま出発。神社の脇を抜け、吊り橋を渡る。尾白川は、蒼く澄んでいた。前に来た時もそうだったが、下は完全に夏道だ。

≪ルートミス≫
同行者が先行する。私のザックの方が同行者のザックより重い。ロープはルートに入ったら使うので、5合目までの辛抱だ。頑張って歩く。普段、ゲレンデでも私の方が遅いので、離されないように歩かなくては。

しかし、なかなか沢から離れない。ちょっと不安になり、「この道あってる?」と一度同行者に尋ねる。「明瞭だよね」という答え。確かにそうなんだが…。前に甲斐駒に来た時は、のっけから急登だな~という印象の登山道だったのに、アップダウンの緩やかな道で、拍子抜けなんだが…。

しばらく行くと、いよいよ見覚えのない橋が出てきた。これはやはり違うのではないかと思い、終にGPSを見る。尊敬していた先輩は、GPSはカンニングと言うので、あまり見ないようにしているのだ。しかし、こういう時は一目瞭然。説得力の点で、GPSに匹敵するものはない。完全に違う道を歩んでいた。この道は不動滝へ続く道だ。

同行者に大声で呼びかけるが、岩の裏側へ行ってしまって声が届かないのだろう、返事がない。それでも、呼び続ける。やっぱり、おかしいなと思ったんだよな~と思うが、30mほど離れて歩いていたので、話をしていないのだ。「え、間違ってる?ゴメン」。まぁ、ルートのミスは、間違いに気が付かなかった後続も同罪だ。

≪敗退決定≫
がっくりとしつつ、今来た道を戻る。ほとんど登山道の最初の分岐で間違ったので、ほぼ3時間のロスだった。しかし、5合目泊で、翌日ルートにトライでもよいと思っていたので、この時間なら5合目までは行ける。翌日は風が強い予報だったが、7合目までは樹林帯なので、上がれる。その提案をしてみたが、同行者はもうヤル気を失ってしまったようだ。まぁ、登頂可能性がないのに、寒い思いをする、ということが、めんどくさいことには違いない。しかし、同行者とは山の経験がなかったので、普通の山を経験しておくことは、今後には良いだろうと思った。

しかし、まぁ決定権は同行者にある。計画書も発案も同行者だからだ。というわけで、敗退が決定し、山を下った。

日は高くなり、竹宇神社には初詣客が出ていた。途中すれ違う人々が重装備の我々を見て、お疲れ様と言う…いや…全然疲れていないんだが…。皆の誤解が痛いな~。

さらに痛いことに、なんと同行者は業界通の為、知り合いに会ってしまう。あまりほめられたことではない敗退だったので、人知れずひっそり帰りたかったな。この日は元日の為、温泉も開いていないので、そのまま自宅に直帰。

昼前についてしまい、山で食べる予定だった棒ラーメンを調理。古いお餅だった。同行者が去年使う予定だったものらしい。越冬ビールならぬ、越夏餅。

≪転進?≫
転進先を考えるが、考えていなかったので、いまひとつ。正月の八ヶ岳は混むから嫌なのだった。

アイスのルートも、今年は八つはかなり遅く、私の課題にある、峰の松目沢は標高が低く、イマイチだろうと思われた。広河原沢も1月中旬が適期なのだ。

標高が高いところを目指すと、横岳西壁になる。石尊稜も案に出たが、雪が少ないと思われ、雪稜なのに雪がないのでは、そそられなかった。また、易しいルートなので、初心者同士の時のために取っておきたいルートでもあった。それにアイスのルートではないからギアが違う。

結局、三叉峰ルンゼに行こうという話にまとまったが、その後、散歩に出たら、私の足が痛くなってしまった。上高地で痛めた所と同じところだ。どうも平坦な所を歩くと、痛いらしい。

これでは八つの北沢が歩けまいと思い、ゲレンデに変更する。結局、長野の人と連絡がついたこともあり、昇仙峡のクラックに出かけた。これはこれで楽しかったので良かったのだが、アルパインがフリーに、それもクラックに化けた、お正月山行だった(笑)。